キヤッセ羽生資料その3
株式会社羽生の里第5期事業報告及び決算

営業の概況当期第4期すなわち平成15年4月1日から平成16年3月31日に至る期間について営業の経過及び成果並びに今後の方針と課題を説明いたします。
1.営業の経過及び成果(1)経営の環境 当社の5期目であります平成15年度は、羽生市三田ヶ谷農林公園(愛称:「キヤッセ羽生」)の管理運営の3年目にあたり、前期に引き続き経費の削減と経営の効率化を図り、かつお客様に満足いただけるサービスの創出・徹底に努めるものです。
また、お互いに隣接する県営さいたま水族館、(農)ハイフラワー及び当社の三者が共同で「花と緑のわくわく公園まつり」を年2回開催したほか、地元の協力による手打ちうどん・そば教室や季節の野菜の収穫体験を行い、大勢の家族連れで賑わいました。
(2)営業の成果第5期の営業状況については、集客を増やすために、毎週土・日のフリーマーケットや「羽生JRLよりあいフェスタ」、「羽生市花火大会&農林公園まつり」、「大陶器市」などいろいろなイベントを開催しました。
また、レストラン部門の経営の効率化を図るため、平成15年2月3日より閉鎖し、官公庁やリゾート施設でレストランの受託運営を主戦略として事業展開している株式会社西洋フードシステムズと業務提携し、4月22日にリニューアル・オープンするという改革も行ってまいりました。

経費削減並びに各種イベントの開催や新商品の開発に取組んだものの、今期決算は
1,588万980円(前期比27.3%減)の赤字となるものです。

部門別の状況は次のとおりであります。

■物産館部門
農業物産館直売部会の生産者が、人と環境に優しい生産方式を取り入れたエコファーマーに認定され、安全で安心な農産物のPRに努めました。
その結果、当期の売上は1億643万6,747円(前期比約5.3%増)となり、経常利益も1,70万2,055円(前期比約91.6%増)となりました。地元農産物のリピーターが増え、地域農家の活性化に大きく寄与しました。

■地ビール部門
「こぶし花ビール」が2002年・2003年と2年連続インターナショナル・ビールサミットで金賞を受賞しました。その結果、現在、東武百貨店池袋店プラザ館地下一階お酒売場や東京都のお台場にあるヴィノジャパリカ・アクアシティ店、ホテルルートイン羽生で販売しているほか、国民宿舎両神荘での相手先ブランド販売も新たに開始しました。
販売チャンネルが拡大しているものの、飲酒運転の規制強化や個人消費の発泡酒への移行により、当期の売上高は1,338万4,109円(前期比約15%減)となりましたが、経費削減により販売費及び一般管理費は前期比19.4%減となりました。

■レストラン部門
地産地消の一環として、埼玉県内で豚の飼養頭数第1位である羽生市の特徴を生かした「羽生産豚カレー」や「ソースカツ丼」、地ビールに良く合う「モロヘイヤ入りウインナー」、健康食材・紫イモを加工したデザート「クリープ☆ムラサキイモ」などの地域食材を使った新商品を積極的に開発した結果、都市周辺部から来園する方が増え、地域の魅力づくりに貢献しました。また、減農薬減化学肥料で栽培されたお米を使用し続けたところ、「ごはんがおいしくなった。」とよく耳にするようになりました。
そして、産業文化ホールの催し物の半券をお持ちの方にワンドリンクサービスや羽生市広報12月号では地ビール・ソフトドリンクの無料件を配布するなど、お客様へのサービスに努めてまいりましたが、個人消費の低迷と地域へのPR不足から、売上高は3,729万145円(前期比27.3%減)となりました。なお、業務提携による人件費は968万8,183円(前期比29.3%減)削減となり、引き続き経費削減による経営の健全化を図っていきます。

2.今後の方針と課題(1)今後の方針当社は、農林公園の2棟を借り受けし、羽生市と共に常に地域の魅力づくりと貢献度を高め、地元から親しまれる公園を目指しています。さらに都市部周辺地域へ積極的にPRし、農村と都市部交流を深めていくものです。
また、企業として、営業活動における費用対効果を常に考慮し、効率の良い会社経営を行い、特に、当期損失を早期に解消するため、次のことに重点を置いて積極的に事業展開するものです。
@不必要な経費の削減による経営の効率化
A企画力を充実させ、イベントの定期的な開催による集客力のアップ
B市広報やホームページなどを利用しての広告宣伝の充実
C安全で安心な農産物の提供や地域食材を使った特徴あるメニューづくり
Dお客様への新たなサービスの創出による満足度の向上
(2)今後の課題■物産館部門
物産館内に生産者の顔写真とコメント入りのカードをつけて、「安全・安心」な農産物のイメージアップを図り、消費者にPRしてゆく。

■地ビール部門
広告宣伝活動を積極的に行い、販路の拡大並びに贈答用の充実を図る。

■レストラン部門
地元農産物を使った、地域ニーズに合うメニューづくりに取組む。

このように、各部門において当期の目標を達成するために、連携を取りながら本施設の特長を生かし、来園者のニーズに即したサービスを提供し、常に地域に親しまれ、リピーターを増やすことが必要であります。また、今後の営業活動は、羽生市と共同して関連事業の企画運営・PR活動等を積極的に行う予定であります。
本年度(第5期)については、経費の削減の徹底と新商品の開発、展示会などのイベントを開催したものの、消費者の低価格志向やPR不足により、地域のリピーターを確保できず、結果として当期の収益は獲得できず決算では損失として計上するものであります。


貸借対照表


平成16年3月31日現在

資産の部負債の部
科目金額科目金額
【流動資産】【22,320,710円】【流動負債】【6,794,541円】
現金及び預金17,691,750円買掛金2,985,018円
売掛金763,367円未払金 3,772,073円
商品1,994,796円預り金37,450円
製品645,651円【固定負債】【55,270,000円】
原材料589,309円長期借入金55,270,000円
仕掛品153,188円
貯蔵品482,649円負債の部合計62,064,541円
【固定資産】【10,929,864円】資本の部
(有形固定資産) (10,729,864円)
建物付属設備品 231,652円【資本金】【50,000,000円】
構築物618,518円【剰余金】【△69,542,132円】
機械装置1,225,180円当期未処理損失69,542,132円
車両運搬具161,456円(うち当期損失)(15,880,980円)
工具器具備品8,493,058円円
(投資等)(200,000円)
取引保証金 200,000円
【繰延資産】【9,271,835円】
開業費9,271,835円資本の部合計△19,542,132円
資産の部合計42,522,409円負債及び資本の部合計42,522,409円

〔会計方針等〕
固定資産償却方法  定率法

〔貸借対照表関係〕
減価償却累計額   15,803,6961円


損益計算書


自 平成15年4月1日
至 平成16年3月31日

経常損益の部
営業損益の部

【純売上高】
物産館売上106,436,747円
レストラン売上37,290,145円
ビール部売上13,384,109円157,111,001円
【売上原価】
期首棚卸高2,842,839円
物産館仕入84,304,991円
レストラン仕入16,314,795円
ビール部仕入890,043円
合計104,352,668円
期末棚卸高3,865,593円100,487,075円
売上総利益56,623,926円
【販売費及び一般管理費】
広告宣伝費2042,632円
荷造運賃765.948円
給料手当13,961,357円
法定福利費1,143,715円
厚生費468,106円
減価償却費5,245,145円
賃借料591,600円
修繕費1,166,573円
事務用品費36,200円
消耗品費6,407,162円
水道光熱費693,239円
旅費交通費117,670円
手数料27,871,530円
租税公課2,881,500円
保険料398,150円
通信費689,870円
諸会費43,000円
新聞図書費32,900円
リース料2,853,264円
繰延資産償却3,305,100円
雑費1,581,782円72,196,443円
営業損失15,572,517円

経常損益の部

【営業外利益】
受取利息558円
雑収入682,778円683,336円
【営業外費用】
支払利息・割引料809,410円
雑損失2,389円811,799円
経常損失15,700,980円
税引前当期損失15,700,980円
法人税・住民税及び事業税180,000円
当期損失15,880,980円
前期繰越損失53,661,152円
当期未処理損失69,542,132円


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