永沼まさと一般質問
薫風会の永沼です。通告に基づき、順次、質問いたします。
最初の質問は、地域防災についてです。先般、総務文教委員会で、先進地視察に行ってまいりました。兵庫県淡路市で、地域防災について、そして、再生可能エネルギーについて学んでまいりました。
これまで、防災行政無線について、各議員から、様々な質問がありました。その中で、一番の課題は、聞き取りづらい、あるいは、聞こえない、などの市民の声にどのように対応するか、ということです。
地域防災無線の現在の問題点を上げるとまずは、屋外スピーカー近辺世帯の騒音問題。家屋の気密性が増したため、屋外スピーカーの声が聞き取りにくくなっている一方で、音量を上げると気密性の低い住宅の住民には騒音被害となります。
音量を上げれば解決する問題ではありません。
羽生市では、今年6月1日から、これら対策の一環としてメール配信サービスを始めました。現在、1,641人の登録があり、有効に機能しているようです。(登録者数は市内居住人口の2.89%)
しかしながら、情報弱者になりがちな高齢者が、メール配信サービスを羽生市のホームページの案内に従い、登録するのは、かなりハードルが高いのではないでしょうか。
淡路市の場合、防災行政無線は、デジタル、アナログ混在でした。アナログの場合、各戸に防災ラジオを無償貸与しております。
また、11月30日の埼玉新聞の報道を引用させていただきますが、埼玉県鶴ヶ島市でも防災ラジオを市民に提供するようです。以下引用しますが、
ラジオ購入費補助へ防災無線の難聴家庭解消に 鶴ヶ島市
鶴ヶ島市は、市内の防災行政無線が聞き取りにくい家庭に、防災ラジオの購入費を補助する方針を固めた。30日開会の12月市議会で、本年度一般会計補正予算案に購入費を計上。予算案が可決されれば、1台約7千円のラジオの購入費を、5千世帯対象で6千円助成する。
市によると、戸田市が各自治会に20台ずつ防災ラジオを貸与しているが、県内では市民に購入費を助成するのは珍しいという。
鶴ヶ島市は大震災以降、「防災行政無線が聞き取りにくい」という苦情が寄せられ、全自治会を対象にアンケート調査。「聞こえない」または「聞き取れない」とする回答は3分の1にのぼった。
市は中継局の増設などを検討したが、建物の位置によって全ての世帯に正確な防災情報が届かない可能性が高いことが判明。災害時に防災行政無線を優先受信する防災ラジオを一括購入し、難聴の世帯に購入費を補助することを決めた。引用はここまでです。
防災ラジオの市民への提供こそが、防災行政無線が、聞き取りづらい、あるいは聞き取れない、地域に対する決定打と思われます。 防災ラジオの無償貸与、あるいは有償貸与について、羽生市も実施すべきと思われますが、当局の御見解をお聞かせください。
また、羽生市では、聞き漏らしたりした人のために、テレホンサービスを用いた再放送を行なう計画もあるようですが、どういったものになるのか。概要をお聞かせください。
次に、防災行政無線の本市におけるデジタル化についてお尋ねいたします。先程提案した防災ラジオですが、防災行政無線のデジタル化がなされた場合、受信機もデジタル対応のものになります。音声のほか、画像や文字情報も受信できるようになり、特に聴覚障がい者の方々には、心強い放送になろうかと思います。
ですが、こうした高機能化は、受信端末としてアナログの場合の「防災ラジオ」に比べ、金額がそうとう高くつきます。無償貸与は、本市の財政状況を鑑みるとかなり難しい、といわざるを得ません。
防災行政無線、そして消防救急無線、これらのデジタル化が言われておりますが、正直、国などの補助がない限り、巨額の予算がかかる事業であり、市単独では、難しいのではないでしょうか。
現実にアナログでもそれほどの支障もなく運用されています。デジタル化のメリットも分かりますが、費用対効果としてどうなのでしょう。
羽生市は、このデジタル化されたシステムへの転換に関し、計画をおもちなのか伺います。導入時期、およその金額など分かっているようでしたら教えてください。
それと、せっかくの機会なので、現在の防災行政無線の運営で気になる点があるので伺います。防災行政無線の放送時、マイクのON、OFFのスイッチ音を拾うことがあるようです。
手順等を配慮することで、余計な騒音を抑えられるのでは、と勘考いたしますが担当者の御答弁をお願い致します。
更に、視察先の淡路市では、防災あんしんセンター、これは、災害時の拠点施設ですが、非常時の炊出し施設が、この中にあります。そして、日常では、この炊出し施設が学校給食を作って配送しています。
羽生市の場合も、非常時には、給食センターが炊出しを行う計画があるのか、そして、あるのであれば、地域防災訓練などに参加することはできるのか、お伺いいたします。
2 再生可能エネルギー(グリーンエネルギー)の活用について
知事の公約もあり、埼玉県は、再生可能エネルギーへの転換に力をいれていくことに間違いはありません。埼玉エコ計画構想に選定された各市町は、それぞれ、独自の計画を立案し、その内容が評価されたと言われております。
乗り遅れ感のある羽生市ですが、再生可能エネルギー(グリーンエネルギー)の活用に関しては、中長期的にも取り組んでいかなければならないテーマであると思われます。羽生市としても市独自の「再生可能エネルギー導入政策」を基本となるところから定める必要があるのではないでしょうか。当局のお考えを伺います。
二点目として、再生可能エネルギーの活用に関して、市独自のモデル事業を策定し、小規模でも一歩踏み出すことが求められている、と思います。
学校などの場合、国庫補助が付く制度がある、と聞いております。避難所等を対象に建物の屋上などに太陽光パネルを設置できないか、お伺いいたします。
三点目、スマートグリッドの実験として、羽生市の公用車を順次電気自動車に入れ替え、合わせて給電設備も市役所などに設置、市民の利用にも供することで、電気自動車の普及の一助になります。また、災害時の停電に対応でき、防災拠点である市役所の機能強化に繋がります。こうした事業の実施について当局のお考えを伺います。
最後に、小規模水力発電の羽生市における可能性についてお伺いいたします。 当市の場合、冬季は、晴天の日も多く、また、赤城おろしと呼ばれる北風も強く吹き、太陽光、風力などの発電効率も悪くないと思われます。しかしながら、夏季は、晴天の日ばかりとはいえず、また風もそれほど吹かない気候風土であります。
そこで、夏季に多くの流量がある市内の用水路に簡便な水車を設置し、これらによる小規模水力発電ができないかどうか。 民間企業や大学などと連携し、「羽生式」と呼ばれるような新しい、しかも羽生市の土地柄にあった再生可能エネルギーシステムを開発できないか、お伺いいたしまして、私の一般質問を終わります。
|
TOPページへ戻る